ここにある写真を見ている時に感じる事として、今見ている表象は自分にとってはごく当たり前に存在する日常の諸要素にすぎないはず.そうであるはずなのに機械の目で無作為に抽出して撮影し、何の愛着も持たずに加工を施し、分解したのちに並べなおすと、まるで知らない誰かが遠い非日常の中で撮影した作品のような奇妙なよそよそしさを感じます。
このシリーズでは特定の対象を意識せずに撮影して、自分の背後に
る思考の穴に投げ込んで、そこから現像された、日常の中においては価値が曖昧な何かを画像に定着して作品化しています。